顎関節症症例
顎関節症 症例
当院の施術効果であり鍼灸一般のものではありません。
また、効果には個人差があります。
症例9
お客様
40代女性
来院
2020年1月
症状
昨年の11月ごろから、口を大きく開けたときの右顎関節に痛みがありクリック音がする。
また、硬いものを食べたときの顎の痛みがある。
施術と経過
初回
右の顎関節に少し熱感があったため炎症を起こしていると考え、顎関節の炎症を改善する施術とアゴの周囲を緩める施術もおこなった。
2回目
口を開けたときの右顎関節の痛みはだいぶ治まったが、まだ少し残る。
顎を左右に動かすと左の顎関節が痛むことがわかった。
前回と同様の施術を行う。
3回目
口を大きく開けたときの右顎関節の痛みが若干残る。
同様の施術。
4回目
座って口を開けたときの痛みは無いが、寝ていて口を開けると右顎関節の痛みが残る。
本日、左顎関節の手術も行った。
口を大きく開けた際の痛みがと、硬いものを噛んだときの痛みが若干残っている状態であったが、諸事情で通院できなくなったため今回で終了とした。
口を大きく開けたときのクリック音はなくなっていた。
同時に施術した症状
なし
考察
合計4回ではあったが、痛みが強かった右顎関節の症状は8割がた改善できたと思われる。
施術期間が制限されているため間隔を詰めて施術を行った事がこのような結果につながった思われる。
症例8
お客様
40代 女性
来院
2020年 3月
症状
20年前から時々左アゴが痛くなる事があった。
そのままひどくなる事もなかったが、今年に入り常に痛くなるようになった。
特に食事の後の痛みが強い。
また、口を開けると痛みが強く「ガキ」「グキ」の音がする。
日常に支障が出る事があるので、ネットで検索し当院に来院された。
施術と経過
初回
左アゴ周り、頚、肩に緊張が強かったので緩める鍼をおこなった。
2回目
常に出ていた激しい痛みはなくなったが、食事の時にものを噛むと痛みが出る。
噛みしめた際と口を開けた際の痛みは軽減された。
3回目
食事の際の痛みはだいぶ軽減したが、飴やグミを食べた際に軽く痛みがでる。
「ガキ」「グキ」の音は無くなった。
4回目
痛みはほとんど無くなったため、本日で終了とした。
同時に施術した症状
なし
考察
アゴの痛みは、頚や肩や肩甲骨の緊張と関係する。
今回は、早い時点で頚や肩や肩甲骨の緊張が改善されたので短期間で効果が出たと考えられる。
症例7
お客様
30代 女性
来院
2019年12月
症状
約2か月前から右アゴがだんだん痛くなる。
歯医者に行き顎関節症と診断されマウスピースを作った。
夜マウスピースをつけるといくらか楽になる感じがしていた。
来院1週間前に、急にアゴが開かなくなり、様子をみていたが改善しなかったのでネットで検索し当院に来院された。
施術と経過
初回
朝の症状が一番強いと言う事で、夜間の噛みしめが強いと考え、噛みしめを抑える施術をおこなった。
2回目~6回目
とにかく、口を開けると痛みが強くおにぎりを食べる事ができかったが、施術をすすめていくと口が開くようになり、6回目には指2.7本分程度開くようになり、おにぎりを一口で食べられるようになった。
また、ものを噛んだ際に痛みも強かったが6回目にはほぼ無くなった。
7回目
口を開けた際とものを噛んだ際の痛みはほぼ改善され、指2.8本程度入るぐらい口が開くようになった(指3本分口が開けば正常とされている)。
まだ、夜間睡眠時の噛みしめる癖があるので、日常生活の提案をさせて頂き終了とした。
同時に施術した症状
なし
考察
朝の症状が一番強いという事は、夜間就寝中のアゴの噛みしめが強い為に顎関節の症状が出ていると考えられる。
就寝中の噛みしめる癖はなかなか改善するのは難しいが、日常生活で行える提案をさせて頂いているので習慣にしていただけると噛みしめる癖は改善されると考える。
症例6
お客様
20代 女性
来院
2018年 8月
症状
2日前の昼あたりから痛みが出始めたが、その日の夜になって突然右側の顎関節の痛みが強く出てきた。
痛みが出た原因として特に思いあたるふしはないが、数年前から右顎関節のクリック音はしていた。
初診時、右顎関節だけではなく、ツバを飲み込むと喉に痛みが出ていた。
また、頚部を後屈すると右のフェイスライン部分に突っ張るような痛みがあった。
口を開けると右顎関節に強い痛みが出る為、歯を磨く事が困難であり、人と会話する際も口が上手く開かず、はっきりしゃべる事ができなかった。
施術と経過
初回
右顎関節の痛みはかなり強く口はあまり開けられる状態ではなかった。
右の顎関節と顎関節を動かす筋肉に関係する部分を触診すると、左と違った緊張があったので、その緊張を緩めるツボいに鍼をおこなった。
また、右のフェイスラインと喉にも症状が出ていたので、喉を触診すると硬さを感じられた為、そこを緩める鍼をおこなった。
顎関節の痛みが来院時10→4に軽減し、頚部後屈した際のフェイスラインの張り感がなくなっていた為、施術を終了した。
2回目
口を開けると指2本分開く様になっていた。顎関節の痛みも10→3に変化していた。
この時点で喉の痛みはなくなっていたが、うどんを吸うと右顎に痛みが出る事がわかった。
前回と同様の施術を行い、喉を調整する鍼を追加した。
3回目
右顎で食べ物を噛んだ際の痛みもなくなった。
口を開けてみると指三本が入る様になっていた。
初診時の症状は消失していた為、何か不都合があれば直ぐに連絡を頂く事とし、本日で施術を終了とした。
当院で使用する顎関節症用のチェックシート
考察
右顎関節の痛みが出て直ぐにご連絡を頂き施術ができた事が、早期施術終了に結びついたと考える。
そして、喉の痛みやフェイスラインの張り感は顎関節症からの影響だと判断し施術できた事も良かった思う。
今回、患者さんが鍼施術に対してとても意欲的であり、ご自分の顎関節に対して細かく具体的にお話しをして頂いた事で、的確な施術ができたのではないかと感じる。
症例5
お客様
30代 男性
来院
2018年6月
症状
1週間前からご飯を食べる際に口を開くと左アゴに痛みがある。
アゴの痛みは朝のほうが強い気がする。
アゴを大きく開けると左アゴが「ゴリゴリ」音がする。音に関していつから鳴っているかは定かでない。(あまり口を最大に開けた事がないため)
歯医者に行こうか迷ったが、インターネットで当院が顎関節症専門とわかり来院された。
治療と経過
1診目
顎関節の周囲を触診すると、熱感はなかったので顎関節の炎症はないと判断した。
その後、背部を触診すると顎関節症の際に現れるコリがあった為、そのコリを改善するために手に鍼を打った。
左アゴの周囲の筋肉を確認すると右に比べ緊張が強かった為、左アゴ周囲の緊張を改善する為に手に鍼をした。
また、朝に症状が強いとの事だったので、就寝中に歯を噛みしめている可能性がある事から肩甲骨をみてみると特徴のある緊張があった。そこをゆるめる為に腰に鍼をおこなった。
2診目
朝のアゴの痛みは軽減していたが、口を最大に開けると痛みが若干残っていた為、前回と同様の治療をして口を最大にあけてもらうと痛みがほとんどなかった為、終了とした。
なお、アゴ最大に開けた際の「ゴリゴリ」といったクリック音は変化する事はなかった。
同時に治療した箇所
なし
考察
顎関節症の症状が出てから1週間目という短い期間で来院して頂いたので早く効果が出たと思える。
症例4
お客様
60代女性
来院
2018年4月
症状
昨年の12月頃から口を開けた際、左顎関節に痛みがあった。
歯の治療の都合で左側でものを噛むことが多かった事が原因である。
初診時の症状として、
1.口を大きく開けてご自身の指を入れた際、2本が限界だあった。
2.口を大きく開けた際に、左顎関節に常に痛みがあった。
3.起床時、口を開けると左顎関節に痛みがある。
4.硬いものを噛んだ際に痛みがある。
5.気が付くと歯をくいしばっている。
治療と経過
初診
触診をすると左顎関節と左顎付近の筋肉に硬さがあったので、その部分に対応する手のツボに刺鍼した。
刺鍼後、顎の開閉がスムースになり、口も施術前より開いていたので初診は終了とした。
2診目
前回、施術後には改善した症状がもとにもどっていた為、肩の緊張と喉を緩める鍼をおこなった。前回よりも口がスムースに大きくあけれる様になった。
3診、4診目
硬いものを噛んだ時の痛みは10→3、口を開けた時の痛み10→3になった。
口の開き具合は指2本から変化なし。
起床時に一番口が開きにくいとの事だった為、就寝時に歯を噛みしめている可能性があると考え、就寝時の噛みしめを防ぐ為に腰に刺鍼した。
5診目
痛みはほとんど無くなり、起床時の口の開きにくさも改善していた。
同様の施術を行い、施術後口を大きく開けて指を入れて頂くとなんとか3本入る様になった。
6診目
起床時の痛みも1~2程度になり、口を大きく開けて指が3本入ったので同様の施術を行い今回で終了とした。
同時に治療した部位
無し
使用したツボ
L養老、L外谷、L合谷、L膀胱兪
考察
起床時の顎のだるさや顎の痛み、朝は顎が開きずらいなどの症状がある場合は、夜間の噛みしめを改善する事で改善できる事が多い。
歯科医ではマウスピースなどで治療するが、鍼も非常に有効である事をもっと多くの方に知って頂きたい。
症例3
お客様
30代女性
来院
2017年10月
症状
1ヶ月前から口を開けた際に、右の顎が開きづらくなり歯医者に行き治療をうけた。歯医者で作ってもらったマウスピースを、寝るときにつけていたがあまり変化は感じられない為、鍼はどうかと考えインターネットで検索し鍼で顎関節症に対応できる当院に来院された。
来院時には、開口時ご本人の指2本がなんとか入る状態であり、口を開けた際には常に右顎関節の部分から周囲にかけて痛みがあった。
お仕事はパソコン作業が多い事務をやっておられる。
また、お子さんがまだ小さく(1歳半)、斜めかけの抱っこ紐で抱っこをしている。その為か右顎関節の周辺や頚、肩、背中の筋肉に緊張が強い状態であった。
他に、時々頭痛あり。
治療と経過
〇1診~4診(2週間に1回)
右顎関節とその周りの筋肉を触診すると、強い緊張が見られたので顎関節周囲の筋肉に対応した背中の部分を左右比較してみると、左右の差が明らかに違った為その緊張を緩める為に手に鍼をおこなった。
〇5診、6診(2週間に1回)
右顎関節周囲の緊張はかなり改善された為、5診目の時点で指2.7本程度口が開く様になった。
まだ、口を開く際にスムースさがなく右顎関節から右耳周辺に違和感が出る。
引き続き、同様の施術をおこなうと共に右頚部と肩の緊張を緩める鍼を腰におこなった。
〇7診、8診
口を開く時のスムースな感覚が出てきたが、顎を左側にスライドさせると痛みが出現する事を発見した。
実際に顎を左にスライドする動きをやって頂くと、左にスライドする動きが上手くできていない為に痛みが出ている様に見えたので、左の顎や頚あたりの筋肉の状態を確認すると緊張が確認された。その左の顎付近と頚の筋肉を緩める為に、左手に鍼をおこなった。
すると、痛みが軽減し8診目には痛みがなくなった。
〇9診~13診(3週に1回)
口を開けた際に指2.9本ほど入るぐらい開けても痛みがないが、まだスムースに開かない感覚がある。そして、奥歯で硬い物を食べた際に痛みが出現する。
顎関節のスムースさがないという事は、肩甲骨の動きが悪いと考え肩甲骨の動きを良くする為に鍼を腰におこなった。
10診目には奥歯で硬い物を食べた際の痛みはなくなり、13診目には口を開ける際にあった右顎関節のぎこちない動きも改善されていった。
〇14診目
顎関節の症状が出る前の状態にもどった為、終了とした。
同時に治療した症状
頭痛
使用したツボ
RL養老、RL外谷、R膀胱兪、R仙稜
考察
顎関節症は、夜間マウスピースを付けて治療をしても効果が出ない場合は、顎周辺や頚、肩、背中の筋肉がすでに硬くなり簡単には改善できない状態になってしまっている事が考えられる。
また、日常の生活習慣を変える事はなかなか難しい為、筋緊張が見られる局所にフォーカスして施術をおこなったとしても一時的にしか改善されないパターンが多い。
根本から顎や頚肩背中の筋緊張を改善していかない症状を改善するのは難しいと思われる。
症例2
お客様
20代女性
来院
2017年3月
症状
中学生の時に口を開閉するとアゴのあたりが自覚症状として「ギシギシ」と音がし痛みと共に口が開かなかった。心配になり歯医者に行った所、嚙み合わせの問題ではなく、ストレスなどで肩に力が入り噛みしめが強くなり歯ぎしりが増えるのではないか、またアゴの関節の間が狭くなっているのも原因と診断され鎮痛剤を出された。痛みが長く続けば口腔外科を紹介すると言われたが痛みはなくなった。
しばらく痛む事はなかったが、最近アゴのあたりに鈍痛があり、口を開ける際に「ギシギシ」と音し、重だるさがあり時々痛みをともなう。
治療と経過
実際に患者さんに口あけてをもらうと、口を開ける過程において自覚的に「ギシギシ」と音がして顎関節付近が重だるく痛むので、左右の顎関節周囲の筋肉を触診すると右の筋肉が左に比べて硬くなっていた為、その筋肉に関係する手のツボに刺鍼した後に、口を開けてもらうと自覚的な「ギシギシ」音が小さくなっていて、顎関節付近の鈍痛を軽減していた為、様子をみてもらう事とした。
後日、ご本人からご報告を頂いた所によると、口を開けた時の自覚的な「ギシギシ」音がは無くなり、顎関節付近の鈍痛も感じなくなった様であった。
同時に治療した症状
なし
使用したツボ
R外谷
考察
過去に顎関節の症状があり改善した後、しばらく症状が出ていなかったが、最近ストレスが多い為か、歯をかみしめる事が多かったとの事であった。症状が軽かった為に、1回の施術で改善した例であるが、症状が強い場合は、日常的に使用する場所(食事の際など)である為に治癒に導くには回数が必要になってくると思われる。
症例1
お客様
40代女性
来院
2017年2月
症状
20代ころから肩に力が入っていたりストレスがあると、グッと噛みしめる事が多く強い痛みが出て口が開けられない事が多泣けるほど痛いと言った症状がしばらく出ていた。
現在は昔ほど痛みは無いが、特に下を向いて本を読んだり、作業をしている最中に口を開けると左の顎が「カックン」と大きな音がして引っかかる感覚があり痛みが強い。その時は顎の関節付近の筋肉を自分で触ると硬くシコリの様になる。
治療と経過
左の顎関節の周囲の筋肉をチェックすると右に比べ硬く感じた為、左の顎関節周囲の筋肉に対応する左手のツボに刺鍼し柔らかくなった事を確認した後、患者さんに下を向いて口を開けてもらうと音は最初よりも軽減していた。
下を向いた時に症状が悪化する事を考え、顎に関係する左の肩こりを確認すると硬さが気になったので腰部に刺鍼し肩の緊張が緩んだ事を確認した後、再び下を向いて口を開けてもらい施術前と比較して頂くと、音や引っかかる感覚は半分になった。
2回目の来院時は少し症状が戻ったが、前回と同様の施術をおこない、症状を確認して頂くと音と引っかかる感覚、痛みはほとんど感じなくなった為、様子をみて頂く事として終了した。
同時に治療した症状
肩こり
使用したツボ
L外谷、L膀胱兪
考察
下を向いて口を開けた時の症状が強い事と、問診で左の肩こりを訴えていらしたので、肩こり場所を特定すると顎関節と関係する箇所であった為、関連性を見つける事ができ比較的短期間で効果を出す事ができたと思う。