腰痛症例
腰痛症例
当院の治療効果であり鍼灸一般のものではありません。また、効果には個人差があります。
症例7
患者
20代女性
来院
2017年2月
症状
3日前に自宅でふとんを持ち上げようと中腰になった際に痛みが発生した。翌日、近所の整形外科を受診。レントゲンをとったが骨には異常がない言われ、湿布を処方された。
腰部全体に痛みが強く、特にどこが痛むか患者さんご自身でも判断できない。
立っていても、座っていても、寝ていても痛みが強いが、特に立っていて前かがみになる姿勢と、患者さんは御出産したばかりで、寝ている赤ちゃんに覆いかぶさる様にして母乳をあげる姿勢がつらい。
急性の腰痛。
治療と経過
(1診目)(翌日 2診目)
立っても座っても寝ても痛む。一番つらいのは立っていて前かがみにまげる動作で激痛が走る。
ふとんを持ち上げようと中腰になった状況で腰に痛みが出た事を考え、中腰で手を前に出す動作で使う腰の筋肉を緩める為、足にあるツボと肩と腰の連動を考え、手にあるツボに鍼をした。また、寝ている赤ちゃんに母乳をあげる際、横向きになって赤ちゃんに覆いかぶさる様な体勢での痛みも辛いとの事であったので、腰の回旋運動に関する足のつぼに鍼をした。1、2診とも同様の施術を行い2診後痛みが10→7程度に軽減した。
(3日後 3診目)(2日後 4診目)
初診時と比較するとだいぶ動けるようになったので、患者さん自身もいろいろな姿勢を試してみたが、正座では痛みがないが、足を伸ばして座る長座では痛みがある。また、立位での前屈や寝ている赤ちゃんに母乳をあげる動作での痛みは残っているが、痛む部位はっきり左腰部に限局してきたので、前回と同様の施術を左中心に行い、長座での痛みを軽減させる為に足のすねにあるツボの鍼をした。
施術後立位での前屈での痛みは初診時より半分になった。長座での痛みはあまり気にならなくなった。
(4日後 5診目)
前回の施術後、痛みもだいぶ軽減してきた状態であったが、5診目の来院時、動きが悪く前回の状態に戻っていた気がしたので患者さんに聞いてみると、家族に勧められたて整体に行き骨盤を調整してもらったとの事。立位での前屈の痛みと、可動域が戻ってしまっていたので、足にあるツボと肩と腰の連動を考え手にあるツボに鍼をして前屈をしてもらうと4診目の施術後程度の痛みと可動域に戻ったため終了した。
(3日後 6診目)
立位での前屈の痛みが10→2程度、赤ちゃんにミルクをあげる姿勢も苦痛なくできる様になったが、うつぶせ寝で骨盤付近が痛む症状があった。本来はうつぶせ寝で骨盤が良い位置に動く柔軟性がなければならないが、筋肉が硬く柔軟性がなくなり上手く動けず痛みが出てしまっていると考え、それを改善させる足のツボに鍼をし再度確認してもらうと痛みは消えていた為、日常生活の動きを無理せず行ってもらう事を告げ卒業とした。
主に使用したツボ
玖路、曲池、光明、懸鍾
考察
急性腰痛(いわゆるぎっくり腰)であったが、患者さんが根気強く信頼して通院して頂いたので約2週間でほぼ痛みの無い状態にもどる事ができた。急性腰痛(いわゆるぎっくり腰)は、安静にしていれば痛みは回復してくるが、その後なにかの具合で痛みが出る為、癖になると思われている。しかし、きちんと鍼施術をして身体の動きを調整し、傷める前の身体の動きに戻す事によって、再び腰痛が起こらない身体にする事ができると考える。
症例6
患者
50代男性
来院
2016年9月
症状
1週間前に犬の散歩に行き犬のフンを拾おうとした際に違和感があった。昨日、孫を抱いて立っていた際に腰部に痛みが出現した。前屈時に痛みが強くなる。来院時は、昨日より痛みは軽減している様子であった。
治療と経過
体幹を前屈すると左右腰部に痛みが出現する。特に第2腰椎から第3腰椎に
かけて痛みが強く圧痛もあるためその箇所に対応する手に刺鍼して動かしてもらうと痛みが大分軽減していた為、ここで治療をおえて様子をみてもらう事とした。
使用したツボ
手のツボ
考察
この患者さんは、月に1回調整の為に来院して頂いている方で、体を調整している事により腰部痛も1回の治療で結果を出す事ができた。
症例5
患者
50代女性
来院
2016年8月
症状
1か月前から、イスに座っていると右お尻付近に痛みがでる。長時間座っていると、痛みはどんどん増してくる。歩いている時や動いている時の痛みはない。
治療と経過
触診で左右の臀部の押して痛みの程度をみると、左に比べ右の臀部に押した際に痛みがあったのでこの痛みを指標として施術を行う事とした。
イスに座っていると右臀部に痛みがでる言う事は、右腰部の筋肉の緊張が原因と考え右腰部のツボに鍼をさし10分間置いておいた。その後、施術前の右臀部の押した際の痛みを確認すると、痛みは消失していた為、治療を終了し様子をみてもらう事とした。
考察
症例4
患者
40代女性
来院
2016年8月
症状
以前から腰部に痛みがあったが、我慢できる状態であった。パートで給仕の仕事をしており、食事を運んでいてだんだんと左腰に痛みが出てきた。また、仕事で受付の電話を取り予約を入れる際に、左肩と左耳で受話器をはさんで仕事をする為、しだいに左肩と左背部に痛みが出現した。
治療と経過
触診をすると左全体が筋肉の緊張が強く、左右のバランスが崩れている。肩、背部、腰すべて左右のバランスを整える事によって改善できると考え、臀部、背部のツボに鍼を行った。施術後、再び触診をすると、左右のバランスが完全とは言えないが整っていて、左肩、左背部、左腰の痛みは消失していた。
使用したツボ
右肺兪、右三焦兪、外秩辺
考察
仕事をする過程で徐々に痛みが増していった為、筋肉を損傷して痛みが出たのでは無く、左右のバランスが崩れ左筋肉の緊張が強くなってしまい症状が出たと推測される。仕事をしているとどうしても体の使い方が偏ってしまう。自分で気が付いた時には、改善するには難しい状態になってしまっている。それを改善する為には、症状が出ていなくても定期的に施術を受けて頂いた方が良いと感じた。
症例3
患者
30代女性
来院
2016年8月
症状
一昨日前、自宅でイスから立ち上がった際に腰に痛みが出現した。立っている際や、座っている際に痛みが強く動く時も痛む。寝ている時でも同じ姿勢で寝ていると痛みが出てきて同じ姿勢ではいられない。立っている姿勢では痛みの為か真っすぐに立つことができなく、右に傾いてしまう。自覚症状では、腰の真ん中あたりが痛む。
治療と経過
触診すると、右に比べ左の背中から腰の筋肉が過緊張している。全体的に緊張が強いがその中でもっとも緊張が強く、圧痛がある箇所を選びその箇所を緩める為に左手に2箇所鍼を行った。患者さんと一緒に筋肉が緩んだ事を確認した。その後、ベッド上で同じ姿勢でいても痛みが無い事と、ベッド上に座っていて痛みが無い事を確認し施術を終えた。前回の施術では、夜に痛みは出てものの寝ている姿勢では痛みがなくなったが、歩行時の痛みと立位での傾いた姿勢が気になっていた。この歩行時の痛みと右に傾いてしまう事には関係があり、左の腰の筋肉の緊張だけではなく、右の臀部の筋肉の過緊張が原因で右に傾いてしまい、腰部に痛みが出ていると考え、前回と同様に左の手に鍼をした後、右の臀部を緩める為に右の腰に鍼を一本行った。最後に、院内を歩いて頂き歩行時に痛みと立位時の姿勢を確認したが正常になっていた。
考察
症例2
患者
50代女性
来院
2015年5月
症状
以前から腰部に違和感があったが2日前にお祭りに出て長時間歩いた後に腰に鈍い痛みが出た。翌日起床時左足第3趾にシビレの様な痛みが出現した。
腰の痛みはイスに座っている時が一番強く、だんだん強くなる。特に腰の中央部に症状が強い。痛み止め(ロキソニン)を飲んだ。
治療と経過
お祭りで歩いた事により腰に筋肉に負荷がかり、筋緊張が強くなり痛みが出たと判断した。特にイスに座っている際は、上半身の体重がすべて腰にかかってくる為、筋肉が柔軟であればささえられるが、緊張が強いと支えられず時間がたつにつれて痛みがましてしまう
。左足第3趾のシビレの様な痛みは、お尻の筋肉の障害が関係していると考え施術した。腰もお尻の筋肉も足のツボが関係しているので、足のツボの中から反応の強いものを選び置鍼した。
2回目の施術では腰部の真ん中の痛み左足第3趾のシビレの様な痛みは消えていたが、左の膝裏に痛みが出現していたが、前回と同じ施術を行い症状は無くなった。
考察
初回の施術後には、症状は軽減しロキソニンを飲まなくてもなんとか大丈夫であった。その後別の箇所に症状が出たが、原因は同じであり一番強い症状が消えた為に、二番目の症状が出現したと考えられる。
症例1
患者
60代女性
来院
2014年8月
症状
7月後半から仕事中に中腰で作業をしていた際に腰部に痛みがはしった。その後痛みは変化ない為、整形外科を受信し、レントゲンを撮り変形性腰椎症と診断されモーラステープを処方された。そこでは、リハビリに通い、牽引・電療・マッサージをしていたが効果がみられない為来院された。来院時は、腰部の激しい症状はなかったが掃除をした後などは、中腰のまま伸びない状態になってしまい、伸ばす際には強い痛みが伴う。
治療内容と経過
最初に中腰の作業中に痛くなった時は筋肉の損傷があったと思われるが、当院来院時には既に損傷はおさまっており過剰な筋緊張が症状をだしていると考えられたので、筋緊張を緩める為、足の反応が強いツボに鍼を刺し10分置いた。1回目の施術で腰を伸ばす際の痛みや伸びにくさは半分程改善された。2回目来院時、仕事をしている事もあり、少し症状が戻ったが、同一の施術をし、終了時には腰を伸ばす際の痛みと伸ばしにくさは改善されていた。
同時に施術した症状
両足の重だるさ
使用したツボ
飛揚、委中、天柱
考察
来院時には急性腰痛の症状は無く、慢性的な症状であった為、腰部の筋肉を緩める事に重点を置いて施術をした。両足の重だるさも腰と関係があると考え同時に施術し、腰の症状が改善されると伴に足の症状も消えていた。