肩の痛み症例(五十肩)
肩の痛み(五十肩)の症例
当院の治療効果であり鍼灸一般のものではありません。また、効果には個人差があります。
症例1
患者
70代男性
来院
2016年9月
症状
1週間以上前から右腕を上げる時、右肩関節に痛みが出た。安静にしていれば痛みは出ないが、特定の動作(横に上げる、捻る)によって右肩関節から腕の後ろ側に痛みが出てその痛みの為に動く範囲が狭くなっていた。患者さん本人は原因に思い当たるふしはない。
治療と経過
特定の動きによって痛みがでる為、その動きに関係している背中の箇所に原因があると推測し、背中のコリをとる事とした。背中に刺鍼して肩関節を動かしてもらうと痛みが少なくなり可動域がひろがった。十分な効果が出たので1回目は治療を終わらせた。2回目では、横に上げる動作での症状は消失していたが捻る動作の際、痛みと動く範囲は改善するもののまだ症状が残っていたので前回と同様ツボに刺鍼し動かして頂くと症状は消えた。しかし、今度は右肩関節の前側が突っ張る症状が出てきた為、そこに関する背中のツボに刺鍼し動かして頂くと症状は消えた。
患者さん訴える症状が消えた為、様子をみて頂く事として治療を終了した。
使用したツボ
T5(1)、T6(1)
考察
1回目の症状が治療で消失した後に別の症状が出てきたが、これは1番気になっていた症状がとれた為、2番目の症状が浮き彫りになったと考える。
また、1回目で治療の効果がある程度みられた時点で症状を追及し深追いしなかった事は正解であったと思う。1回で多くのツボに刺鍼すると言う事は、患者さんの体に負担をかける事になってしまういせっかく治療で改善された症状がもどってしまう事も過去の経験から考えられる。